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はじめてのおつかい

パックの牛乳を見ると、はじめてのおつかいを思い出します。

12072600

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盛豚がはじめてのおつかいに行ったのは、三歳(だったと思う…)の頃でした。 獲物は1ℓパックの牛乳です。 目的地は当時住んでいた団地から30mくらいの所にある町の牛乳屋さんで、自宅(二階)から見える場所でした。 これだけ聞いているとかなりハードルの低いおつかいのように思えますが、もしこの時VTRを回していたらなかなか面白いモノが撮れただろうなぁと思います。

  
その日は母親から手渡された100円玉二枚を手の平一杯に握りしめて出発しました。 ヒザの高さほどもある階段を一歩ずつ下りて、団地の横道を歩きます。 よく母親の買い物に連れられて行っていた一本道なので、道に迷うことはありませんでした。 そして深呼吸してからお店の門の前に立ちます。 問題はここからです…。

実はこのお店では犬を四匹も飼っていました。 門からお店の入り口までの間にその犬たちの縄張りがあるのですが、そこを通ってお店に辿り着くのは、三歳児にとっては死を覚悟するのに匹敵するほどの恐怖感との闘いでもありました。

一匹目がこちらに気付きました。 こちらに向かってきます! すると残りの三匹もすぐに立ち上がってこちらに走って来ます! そして、四匹が一斉に前足を門に叩きつけて爪を立てながら吠えてきます!

  
「ガウッ!!」

ワウッ!!」

「ガァーッ!!!」

「グウァルルルーー!!!」

  
申し遅れましたがその四匹の犬たちはタダの犬ではありませんでした…。 内訳を申し上げますと、シェパードが二匹、ポインターが一匹、ドーベルマンが一匹… です…。 
皆さん当時の盛豚よりも背が高く、ヒグマか地獄の番犬ケルベロスのような勇猛果敢な方々です。 ハッキリ言って犬というより猛獣です…。 その恐さときたら動物園のライオンやトラなど比ではありません。 なにしろ目の前にいますので…。

なすすべも無く家に帰りました。 手ぶらで帰って来た盛豚に母親がどうしたのかと尋ねるのですが、思い出すのも恐いので「誰もいなかった」と答えました。 
「声が聞こえなかったんでしょう。 もう一度行っておいで」と再びおつかいに出された盛豚は、またしても門の前まではすんなり到着しました。 すると…

  
「ガウーッ!!」

ウワォッ!! ワオッ!!」

「ガァーッ!!!」

「グウァルルルーー!!!」

  
またしても熱烈な歓迎です…。 正直これだけで心臓が止まりそうです…。(涙)
すると今回は新たな声が聞こえてきました。

「こら! 何やってんの! あんた達!! 戻りなさい!!」

お店から現れたのは中学生くらいのお姉さんです。 四匹の猛獣… 猛犬を蹴散らしてこちらへやって来ます。 そして、

「ごめんなさいね。 あ、牛乳ね? 一本でいいかしら? どうぞ、入って」

と手招きをしてくれます。 飛び付きたいのはヤマヤマでしたが、三歳児にとってその門の中に入ることは死に匹敵する恐怖を意味しましたので、そのまま外で待っていました。 
こうして受け取った牛乳を両腕一杯に抱えて帰ったのでした。

  
実は犬が恐くて一度帰ったという盛豚に、

「犬が吠えたらすぐ出て来るから、今度からはそのまま待っててね」

と言ってくれたお姉さんの言葉通り、次からは猛獣… 犬たちの鳴き声が呼び鈴代わりとなったのでした。 やがてお姉さんの脚にしがみついてなら、何とか門の中に入れるようになりましたが、猛獣… 犬たちの熱烈な歓迎が変わることはありませんでした…。

そして、そんな日々は盛豚が親の転勤でその地を離れるまで続きました。

  
お姉さん、今でも元気にしてるかなぁ…。

 

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