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BSモールトンのカスタム その5(お城リム)

盛豚のBSモールトンのホイールは、リムをVelocity社製のリムに交換しています。
これはあのお方がこよなく愛されているアレックス・モールトン(いわゆる「お城モールトン」です…)などに採用されている物で、それにちなんで「お城リム」などと呼ばれることもあります。

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数年前のある日、走行中にどしゃ降りの雨に打たれてブレーキシューに砂を噛んでしまい、純正リムがささくれ立つほど傷だらけになってしまいました(触ったら指に刺さって血が出ました…)。 帰宅後に砂を取り除いてリムの傷を手直ししたものの、ブレーキの効きが著しく落ちてしまったので、交換ついでに評価の高いアレックス・モールトン用リムを選びました。

  
ホイール・リムは自転車の走行性能を大きく左右する部品だと言われています。
大まかに言うと柔らかい物ほどたわみやすく、しなやかで乗り心地が良い代わりに転がり抵抗が大きく、失速しやすい傾向があります。 対照的に硬い物はたわみにくいのでゴツゴツした乗り心地ですが、転がり抵抗が少ないので失速しにくい傾向があります(つまり良く走ると…)。
そこで走行性能を重視したリムは剛性を上げるために、Wウォールと呼ばれる二重構造を採用することがあります。 この「お城リム」もWウォール構造でした。

  
リム交換に踏み切った頃には既にグレードの高いハブ(車軸周りのコトね…)を組み込んであったので変更しなかった為、交換前と後で純粋にリムの違いを比較することができました。 そして結果的にこのリムに交換しただけで走行性能は飛躍的に向上しました。
どの位の変化があったかと言うと、肉体的に同じ運動量のつもりで走ってたら従来よりも走行速度が約5km/h上がっていて、しかも巡航が楽になりました。

(うぉ、リバース!?)
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実はこの「お城リム」はWウォールというだけでなく、後輪用がちょいと特殊な構造になっています。
普通のリムではスポークが固定されるニップルの位置が幅方向の中央に来るのですが、このリムでは中央よりも左寄りにオフセットされています。

(左側から見ると…)
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(右から見ると…)
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幅方向の中央にあるエアーバルブの付け根に見えるラインよりも、左側にニップルがオフセットしているのが分かります。

(スポークの間から見ると…)
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通常、後輪ハブ(車軸周りのコトね…)の左側には何もありませんが、右側には外装10段ギアのカセットスプロケットがあります。 そのため左側のスポークはリムに向かって斜めに延びていますが、右側のスポークはカセットスプロケットよりも内側からほぼ垂直に伸びています。 その結果として左右のスポークの取り付け角度が大きく異なるので、右コーナリングと左コーナリングでのホイールの剛性が異なると言われています(体感できて気付いている人がどれだけいるかは謎ですが…)。
この対策としてスポークがリムに取り付けられる位置を左にずらすことで、右側のスポークにもある程度の角度を付けて、左右の角度差を軽減する狙いで作られたのが、こうした『オフセットリム』なのだそうです。

(ちょっと見え難いけど、右と左のスポークの角度がほぼ等しいのが分かります…)
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このオフセットリムを組んでから1,000kmほど乗っていますが、コーナリング特性はどうかというと…、特に変化は感じられません(←キッパリ!)。 というよりも、元々左右の剛性の違いを感じられたことがないので…。
それよりも気になったのは、走行中に車体が左に傾いていく力がかかることでした。 これはタイヤに対して上から車重がかかる位置(つまりニップルが付いている位置のコトね)が幅方向で中央から左にオフセットした為だと思われます。

これはある程度スピードが出てくるとジャイロが勝ってくるせいか、少し軽減されるような気がします。 これがロードレーサーなどの700Cサイズになると、ジャイロがもっと強くなるのであまり気にならなくなるのでしょうか?

そのせいかどうか分かりませんが、シマノ社から販売されているロードレーサー用の完組みホイールには、後輪にオフセットリムを採用したモデルがいくつか見受けられます。

 

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BSモールトン」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
確かにリムを換えるだけで随分と走りが変わりますよね。
BSMではありませんがブロンプトンにWウォールリムに換えて速度が上がりましたよ。
お城製のリムにはこういう細工がされていたのですね。
よく考えられてますね。
こういう部分を理解するのも楽しいものですよね。

ベロシティーのリムはうちも通勤快速号とピストで使ってますよ。
以前メイカーのスタッフと話したこと有るけど、すごくフレンドリーで好感です。17インチの28hリムは予備に持ってるんだけど何に使うか決めかねてる!

実はもう生産されてないけど、以前はザ•ホールでもリムを作ってたんですよ。AMのお城完成車、キットのホイールのリムがそれだったんですがね、もったいなくて使いたくないの。ホントの手作りで強度精度はそれ程でないんですが。
BSMのリムも今は国産でなくなってるんで、使ってみたい。

>kimotoshiさん
.
今晩は。
そうですね、良いリムは本当に体感できますよね。
ブロンプトンはのんびり向きですので本来は不要なのでしょうが、kimotoshiさんも私も荷物が重い時がありますので、お互いにWウォールリムは役に立ちましたね。
残念ながらオフセット構造については、良く考えられた理論上のメリットよりも弊害の方が気になっています。  でもまぁこれについては、理解して学ぶ上での教材として楽しむ事にします。(苦笑)

>Kazさん
.
スタッフの好感度が高いというのはいい事ですよね。 予備のリムについては、その使い道の為にぜひもう一台…。(笑)
ザ•ホールのリム! 今や幻の逸品ですね! ぜひ静態保存の為にもう一台…。(汗)

BSMのリムが変わったのは知りませんでした。 私もでひ試乗してみたいです。

こんばんは。
リムの中心線から互い違いに左右にオフセットしているリムはたまに
見ますが、左に片寄せしたリムは初見です。面白い設計ですね。
後輪は右側のスポークテンションが強めに設定されているはずですし、
絶妙なバランスの上に素晴らしい性能が潜んでいるんでしょうね^^

>ocean810さん
.
今日は。
ご指摘の『リムの中心線から互いに左右へオフセットしているリム』は、LOW-RACERの後輪に入っています。 これが意外と重心が芯を射抜いているので、左右方向のバランスも良くて気に入っています。
今回の様な左へ片寄せしたオフセットリムは、シマノの完組みホイール上級品(アルテグラ以上)のほぼ全てに採用されています。 が…実はこのオフセットリム、重心の芯が左にずれてしまうので走行中に車体がじわじわ左に傾いて来ます。 常にバランスを取りながら走らなければならず、肩は凝るわ走り難いわで「困ったちゃん」です…。(苦笑)

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