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パナレーサーMinits Lite PT を斬る!

LOW-RACERのフロントタイヤを更新ついでに分析してみました。

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盛豚はちょっとタイヤにウルサイヤツです。 これは自転車に限った事ではなく、自動車やオートバイなどあらゆる乗り物に共通して言える事です。 少しばかり見せ掛けやサーキットのラップタイムなど新品時の性能が良いとされている物でも、耐久性や信頼性に納得できないタイヤは評価・採用するに値しないと考えており、特にダメ判定の対象となる物についてはそのメーカー自体が信用できないとまで否定するほどで、我ながら辛辣な評価をするヤツだと思っています。
とは言え辛辣な評価をするのは自分自身で使って試した物に限りますし、自転車については車体ごと室内保管しています。 ハイプレッシャー・タイヤの空気圧については保管時は走行時の半分以下の空気圧にしておき無用な負荷を掛けないなど、タイヤの管理についてはそれなりに注意を払っています。

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先日、China Mascot Products LOW-RACERを軽く拭き取り・点検していると、フロントタイヤに一箇所だけトレッド剥離によるめくれが発生しているのを発見しました。 更新するにあたり次はIRCロードライトを試したかったのですが販売店には在庫が無く、過去の経験と今回寿命を迎えたタイヤに関する評価などから総合的に考慮した結果、今回は同じ物を継続採用する事にしました。

(車体を拭き拭きしていると…、んっ!?)
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(ペロン…)
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(サイズは同じ28-451だけど今度は黒色にしよう…)
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コーリン・チャップマンもびっくりのバックヤードビルダーぶりで作業開始です。

(バックヤードですら無いか…)
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(ヨイショっと…)
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はい、完了!

(初めて前後タイヤの色が揃った…)
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さてと、タイヤ交換も済んだ事だし始めるとしますか。

…えっ? 今さら何を始めるのかって?
タイトルでも言ったでしょ、パナレーサーMinits Lite PT を斬るんですよ!

今回のログのタイトルを見て「斬るだなんて言ってるけど、要は評論家ぶって講釈を垂れるだけだろ…」って思ったそこのアナタ、甘い! 甘いですよ! このログを書いているのは盛豚ですよ。 コイツはお金が掛からなくてフツーの人がやらない探求事が大好きで、細かい事が気になるリカンベント界の杉下右京みたいな変豚なのですよ!
さぁ~、本当に斬りますよ~!

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このタイヤを購入した時はトレッド面のコンパウンド部分が黒色・赤色・白色の三色ラインナップされていたのですが、このタイヤにはちょっと期待していましたので、じっくり付き合って色々と観察し易いようにと白色を選びました。 ブロック部分の黒と最も対照的な白色トレッドコンパウンドを選ぶ事で、トレッドコンパウンドが磨耗した時に黒いブロック部分が見え易いだろうと考えたのです。
そして今を遡る事半年前、LOW-RACERのフロントタイヤにパナレーサーMinits Lite PT を入れてから八ヶ月ほど経った頃、タイヤのトレッド部に変化が起きました。 コンパウンドの中央部が変色して両サイドの表面に微細なヒビが生じて来たのです。

(…ん? 中央部分の色が変色してるな…)
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それからトレッド剥離によるめくれが生じるまでに八ヶ月を要しました。

(コーナリング時のグリップ力は落ちてないけれど…)
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まずは外したタイヤをじっくり観察していきます。 このLOW-RACERはチェーンラインを直引きにしているので、ある程度以上ハンドルを右に切るとタイヤの右側面が戻り側のチェーンに干渉する為、慣れるまでの間はタイヤの右側面でチェーンチューブをよく擦りました。 そのせいでサイドブロックに想定外の消耗が発生してきたのですが、このタイヤには回転方向の指示が表記されていないので、途中で一度方向をローテーションしています。

第一印象では「それなりに消耗しているけれど良く耐えた方だ」と感じました。 ところが後で分かった事なのですが、「実はこう見えてまだまだ大丈夫」だったのです。

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問題の箇所です。 トレッド中央の変色している部分でペラペラになるまで消耗したコンパウンドが剝離してめくれています。

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めくれていない部分も中で剝離しているみたいです…。

(ポコン…)
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めくれていた部分に戻ってタイヤをハサミで切断してみました。 めくれている部分は内部で層間剥離を起こしている事が分かりました。 ちなみに断面に見える赤い層がプロテクション(耐パンク用ガード層)です。

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どこまで剝離しているのか突き止めたいと思ったので、剝離している部分をハサミでチョキチョキ切って追跡してみたのですが、延々と続いている事が分かりました…。 剝がれたコンパウンドの裏側に黒い物が張り付いているので、おそらく接着されていたトレッドコンパウンドの中央部分だけが後から剝離を起こしたのだろうと推察します。
つまりトレッド中央の変色はほぼ=層間剥離を意味する可能性がある訳ですが、ローレーサーではフロントブレーキをあまり使わない盛豚の運転は、これでもフロントタイヤに優しい方だと思うんですけど…。

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ついでにじっくり観察してみると、プロテクションはサイドウォールにまで内蔵されていて、プロテクションをカーカス内臓のブロックでサンドウィッチしてある事が分かりました。 チェーンチューブに擦って消耗していたサイドウォールも、この外側のカーカスの手前あたりの上っ面しか減っていなかったという事になります。

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そしてリムに引っ掛かる耳の部分にはプロテクションが無い代わりに、そのブロックの更に外側に赤いカーカス内臓のブロックがもう一層上塗りされて三層構造になっているのが分かります。

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タイヤの内側をチェックしていると、一箇所だけ横方向に走る継ぎ目らしき部分(青い○印で囲った部分ね…)を発見しました。 継ぎ目の様子を観察すべく、赤い点線に沿って切断してみます。

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プロテクションが二重になってますね。 どうやらここがタイヤを作るときのプロテクションの繋ぎ目らしく、ここを糊代として接着されているようです。

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その他に数箇所で斜め方向に走る細い継ぎ目みたいな部分(青い○印で囲った部分ね…)を発見しました。 中の様子を観察すべく赤い点線に沿って切断してみます。

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ここも二重になっていますが、幅が狭い事と斜めに走っている事からカーカスを作る過程でスパイラル状に編み上げる時の継ぎ手なのではないかと思われます。 余談ですがハサミでタイヤを切断した時に破断している箇所は見当りませんでしたが、この切り口から継ぎ手部分を力任せに引っ張ると少しだけ解れました…。

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トルクの掛からない前輪である上に前ブレーキをあまり掛けない乗り方をしていましたので、トレッドコンパウンドとトレッドブロックの層間剝離については正直言ってビミョーなところです。

しかしながらコーナリング性やブレーキング時に卓越したグリップ力を発揮してくれる事と、それでいて転がり抵抗が少なくて乗り心地も良い事、何よりトレッドコンパウンドの寿命が終わるまでカーカスやブロックがトラブルを起こさなかった初めての小径車用タイヤですので、そのブロックの作り込みは特筆に値すると考えており、少なくともこの点に関しては今までに使用して来た小径車用スポーツタイヤの中では最も高く評価しています。

パナレーサーMinits Lite PT を使い切ったのはまだこれが一本目ですから、現時点では剝離についてもロット間のバラつきの可能性も否定できないので、最終判定はM5の前輪と今回入れた前輪で経過観察を経てからにしたいと思います。

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コメント

ホンマに斬ったんや( ̄▽ ̄)ゞ

恐るべし探究心。

変態度MAX!

私は体重が軽いせいかなかなかタイヤが減りません(^_^ゞ

盛豚さんの記事はレベル高すぎてツッコミを入れにくい。
タイヤちょん切って構造を調べる人なんて初めて聞きましたよ。
いろんな分野の変態さんがいるもんだなぁと感心した次第であります。

>えむきゅうさん
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ホントに斬るとは思わなかったでしょう。(笑) 斬ったからこそ分かった事が色々ありましたので、期待に違わず収穫の多いタイヤでした。
趣味自転車一号車のBSM純正タイヤは2,000kmで、その後のテルビオ4本もそれぞれ800km前後でサイドウォールが裂けました。 早い段階で保管時は2bar位まで空気圧を下げておく事が長持ちの秘訣だと学習しましたが、中には500kmしかもたない物もありました…。
私が使った小径車用タイヤの寿命の実績は、1位:ブロンプトン純正イエローラベル(新車購入以来五年半かけて6,200kmで尚も使用中)、2位:パナレーサーMinits lite PT(今回外した白いヤツが5,000kmでトレッド磨耗・剥離)、3位:BSM純正(トレッド寿命以前に前後輪とも2,000kmでサイドウォールが裂け途中リタイヤ)ですので、今回のタイヤにはそれなりに満足しています。
えむきゅうさんのBARONのフロントタイヤは距離的にも長く使われているんですか?

>きせるさん
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ツッコミだなんて言わずお手柔らかにお願いしますよ!(笑)
空気圧の管理に限らず、室内保管である事・急加速や急ブレーキをかけない運転をしている事、タイヤを濡らさない様に走っている事、路面の異物は避けて走っている事、etc…、我ながらタイヤを過保護にチヤホヤするライダーだと思っていますので、それでもサイドウォールの裂けなど異常が発生し易い小径車用タイヤに納得がいきませんでした。
そうした過去に使って来たタイヤとは違い、期待に応えてトレッド寿命まで使えた今回のタイヤに敬意を表して、捨てる前に最後まで見届ける意味で徹底検証してみました。
改めて読み返してみるとその変態ぶりがえむきゅうさんに似て来た事に気付き、危惧している次第です…。(汗)

えっ!? 私が変態? まさか( ̄▽ ̄)ゞ
盛豚さんにはかないませぬ(^^)v

BARONの前輪は乗り始めてからDURANO履いてますが、この方一度も換えてません。
後輪に至っては未だにSTELVIO

Phantomに至っては前後輪ともにSTELVIO
何年履きっぱなしやろ?

通勤にも使うし、豪雨の中も走るし、空気圧も常にMAX
酷使しまくってるのに、とにかく減りません(^_^ゞ

>えむきゅうさん
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日帰り300kmツーリングに行ったり、クランクを7本も持っていたり、同じ銘柄のクランクを長さ別に3本も揃えていたり、身長対比10.45%のロングクランクを使う様な人は、かなり立派な変態です!(笑)
DURANOやSTELVUOがそんなに長持ちするなんて例は聞いた事がありませんねぇ…(実は殆ど走っていない!?)。 個人的にはシュワルベはもうコリゴリなので、店頭にIRCが無かった段階で他に選択肢がありませんでした(在庫負担に対する敬意に加えて、最近はトシのせいかどうも取り寄せとか待つのがイヤでして…)。
この差はやっぱ体重の差によるモノなのでしょうか!?sweat01

私は何故か『変態』としか呼ばれたことがありません( ̄▽ ̄)ゞ
まぁ、最高の誉め言葉と勝手に思ってますが(^^)v

『鉄人』とか『超人』とか言われてみたいものです(^^)

ところで、年間8000kmの内訳は殆どがBARONとPhantomなんでは走ってないってことはないでしょう。
てなわけで、私はその他の小径車も含めオールSCHWALBEです。

>えむきゅうさん
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何故も何も『変態』さんですがな…w ( ˘ω˘ )
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『鉄人』→やまおかさん
『超人』→foxhounderさん
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年間8000kmの内訳は殆どがBARONとPhantomすなわちSCHWALBEってのは以外でした。 ステルビオのサイドカットやコジャックのカカース切れの頻発は有名ですし、私も痛い目を見ましたので…。
もしや体重・耐荷重の問題!?

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