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200km

5月3日は晴天に恵まれて絶好の走り日和でした。 GW終盤は天気が崩れるとの予報でしたので、「ならばロングライドはそれまでに」とばかりにM5で南あわじ市へ行ってきました。

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世の中には大台という言葉があります。 切りの良い大きな数値などを指して使われる事がある言葉で具体的な数字上の定義は特にありませんが、自転車でのロングライドという意味では個人的に「一日で200kmもしくは300kmの距離を走破する事」だと感じています。
昨年もこの大台に挑むべくChinaMascotProducts LOW-RACERで琵琶湖一周を外周コースで走ったのですが、コース設定が甘くて僅かに距離が足りなかったので、今度こそとばかりに挑戦する事にしました。

目的地についてはグルメ基準で丁度良い候補地があります。 淡路島で4月下旬にしらす漁が解禁になっていますから一昨年に食べ逃したリベンジついでに、自走で南あわじ市の福良漁港へしらす丼を食べに行くコースに決定しました。

向かえて当日の朝は陽が出てから出発しました。 R2を一路明石方面へと走ります。

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明石海峡大橋が見えてきました。 既に約40km走っている筈ですが、長距離用に手直ししたM5の仕様が大分決まっているせいか、まるで実感がありません。
どの道今回はここが目的地ではないのでサクサク先を急ぎます。

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明石港から淡路島の岩屋へは明石ジェノバラインさんで渡ります。 GW中は増便されているのですが如何せんこの日は自転車での乗客がとても多く、その上に目の前に入ってきた便は小型船の方だった事もあって、並んでいたのに乗れませんでした。 仕方なく次の便まで一便待つ破目に…。

(次の便が入って来ました…)
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20分後に入って来たのは大型船の方でしたので今回は乗れました。

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「昔乗ったたこフェリーと違って速いなぁ…」などと感心している場合ではありません。 唯でさえ明石までの道中は余裕を持ったペースで走って来たので、当初の予定から大幅に遅れています…(←ちょっと焦り出す…)。

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結局岩屋に上陸して走り出した頃には11時20分になっていました。

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早めのお昼ごはんにしらす丼を食べる計画が、このままでは到着が遅くて売り切れの可能性さえあります。 そこでここからは時間短縮を図る事にしました。
方法は二つに一つ、走行ペースを大幅に上げるか休憩を減らすかのどちらかです。 ペースを上げ過ぎて後半にバテるのは避けたいので、ペースアップはちょいとだけにして休憩を減らす事にしました(何しろディープリムホイールのお蔭でペースを落とさず三味線を弾いて楽をする事が出来ますので、走りながら休憩を挿めるようなものです…)。

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この日は向い風が強かったので焦らず走ります。 無理には急がない代わりに30~35km/hで巡航しつつ、そのペースを維持しながらスタミナを温存して走り続ける事に専念しました。

(倒壊寸前の何やら観音が…)
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向い風や横風に悩まされつつもペースを落とさずに走ります。 ローレーサーの宿命で堤防の大パノラマを拝み続ける東岸ルートですが、お蔭で横風は幾分和らいでいます。

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ご覧の通りライダーの頭までスッポリと隠すように堤防が横風から守ってくれます…。

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堤防の無い高台の区間に入りました。 横風が一気に強くなりバランスを維持するのが困難になります…。

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風の強さに焦って脚力に頼る走り方をしてはスタミナを温存できません。 焦らずガードレールに身を隠すようにして慣性ペダリングで我慢します。

(これだけ海が広ければ横風も強いですよね…)
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ちなみにライダーの側方視界はこんなカンジで、ガードレールの絶景が延々と広がります…。

(大パノラマ…)
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洲本市からはR28も内陸を走りますが、基本的に川沿いなので向い風や横風は吹き止まず、福良港までずっと向い風と横風の中を走る破目になりました…。

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そうして走る事二時間半、福良港に着きました。

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早速しらす丼をと思ったのも束の間、その手のお店の前には殺気立った行列が…。 今にして思うとGWを舐めていましたね。 これから一時間も二時間も時間を費やすと帰りの船や時間が心配ですので諦める事にしました。
せめてもの慰めとアリバイ作りを兼ねて、土産物屋さんのおばあちゃんと少し話をしながら試食して、いかなごのくぎ煮を買って帰る事にしました。 殺気立った行列に毒されるよりもお持ち帰りでゆっくり何日も掛けて淡路の海の幸を味わう方がイイだろうと言い訳しておきます…。

(これちょーだい!)
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さて、アリバイもできた事ですし、帰るとしますか。

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帰りは松帆まで県道31号線で内陸部を走ります。 道中には芳しい畑の香りや農作物の香りや肥料の香りが立ち込めます…。

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松帆を過ぎて五色へ出ました。 後は延々とサンセットラインを北上するのですが、「岩屋でゴールじゃない」と自分に言い聞かせてペース配分をします。

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それでも追い風の中を走っているとどうしてもペースが上がってしまうので、とにかくペダリングにインターバルを挿みながら走りました。

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そして時々止まって撮影したりして肉体的なモードをリセットしようとしたのですが…

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久し振りに肉体的なモードがエンデュランスモードに入ってしまい、中々ペースを落とせません。

このエンデュランスモードとはスピードショックと呼ばれるモノに似ていて、十代~二十代の頃にオートバイに乗っていた当時に何度も経験した事があるのですが、ツーリングやロングライドの時に一種のランナーズ・ハイみたいな状態に陥ってしまい、止まる事ができなくなって(信号とかではちゃんと止まるのですが、とにかく休憩を取りたくなくなります)ひたすらハイペースで走り続けてしまう中毒症状みたいな状態の事です。

こうして信号がほとんど無く停止回数が少ない時に陥る傾向があるのですが、自分の意思で走るのを止める事ができなくなってしまい、外的な要因による何らかのキッカケで自然にスイッチが切れるまでそれは続きます。

おそらくエンドルフィンが分泌されていると思われるのですが、走っている間は運動量のわりに疲労感や膝の痛みなど体が悲鳴を上げることは殆どありません。 自転車の場合はエンデュランスモードが終わった後でエンドルフィンが出なくなると、膝など体にダメージが残る可能性がありますので、走るに任せて放っておくととんでもない事になりそうで心配です。
その一方であまり強引に走るのを止めてしまうと、その後は著しくペースが落ちたりして普通に走れなくなってしまうので、経験的に体が自然に落ち着くのを待つのが良いと考えています。

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やがて追い風がなくなって横風だけになり、バランスを維持するのにも緊張しながら走る状況になって来ました。 幸か不幸かエンデュランスモードの時にはこうした状況にも影響され難くなって奇妙な安定感で走れるので(体が車輌側に乗っ取られたかのような状態で人車一体になります…)、何とかペースが上がり過ぎないようにセーブする事を意識しながら走り続ける事にしました。

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とうとう左足首に微かな違和感が出始めました。 このままでは「エンデュランスモードが終わった途端に激痛が…」となりかねないので、必死になってペースを落とそうと試みます…。

(ガードレールと堤防と水平線の大パノラマを横目に走り続けます…)
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やがて西日が強くなって来ました。 日が傾き始める前触れの時間帯が始まります。 長旅では何とも言えない寂寥感を感じさせる、最も好きで少し感傷的になり最も旅路の長さを感じさせる時間帯の始まりです。

すると体中がその寂寥感を感じ取る事に集中しようとするかのように、巡航ペースが38km/h→30km/hへと落ちました。

横を見るとエンデュランスモードを呼び止めた海が黄金色に染まり始めていました…。

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まるで騎手が競走馬のご機嫌を伺うかのように、自分の意思とは別のモノに支配されて走り続ける体の様子を伺いながら、バテたりダメージが残ったりしないように何とかペースとペダリングを抑えつつ走ります…。

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やがて対岸に明石の市街地が見えて来ると、グッとペースが落ちました。 どうやら淡路島でのコースが終盤に近付いているのを体が感じ取ったようです。

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そして明石海峡大橋が見えてきたところでエンデュランスモードは切れました。 結局10分のトイレ休憩を取っただけで走り切り、福良から岩屋まで二時間で帰って来ました…。

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岩屋の道の駅でしらす丼を食べたい気もしたのですがとても混雑していました。 それにエンデュランスモードで走っている間に60台以上の自転車を追い越して来たので、それらが追いついて来たら順番待ちで何便も船を待たなくてはなりません…。

「今回しらす丼は諦めよう…」

アッサリと決断して船に乗り込みました。

(帰りは小型船だったので、デッキに収まらないローレーサーは船内に積み込まれました…)
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(この後の便で大混雑するんだろうなぁ…)14050339  

明石に上陸してからはフツーのペースで帰りました。 盛豚が明石でする事と言えばやまおかさんスポットでの撮影があります。 丁度西日で順光の時間帯だったのですが、ちょいと時間が遅過ぎてやまおかさんポイントは日陰になっていました。

仕方なくちょっと西寄りで撮影して…

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焦らず程々のペースで走り出しました。
やがて日も暮れて夜の帳が下りてナイトランになり、尼崎に入ったところで国内5台目のTROYTEC Revolution LRに遭遇しました。 休憩を兼ねて以前にもお会いした事があるオーナーさんと小一時間リカンベント談義に興じた後で、再び帰路についたのでした。

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200km程度の距離で大台などと言っていては、日頃お世話になっているベントライダーの皆さんに笑われるかもしれませんが、無事に達成できて安心しました。 自分の中では今回達成できた事によって、この数字は大台ではなく実績へと変わって行くと思います。
次の大台は300kmという事になりますが、これはちょっと厳しいかもしれませんね…。

本当はChinaMascotProducts LOW-RACERで達成しておきたかったのですが、まぁこれも結果というヤツですね。
手に入れてからほぼ丸ごと作り直したM5の走行性能は、止めに組み込んだフルカーボン・ディープリムホイールを更にバランス取りまでしていますので、もはや走行性能についてはChinaMascotProducts LOW-RACERの比ではありません。 その為に肉体的にはChinaMascotProducts LOW-RACERでの琵琶イチよりも楽だったというのが正直なところです。

結局、性能の良い道具に換えて楽をしただけなのかもしれませんが、その車体は丸ごと自分で作り直して仕上げていますので、裏を返せばそれだけ車体と走りを理解できて来た事の表れなのかもしれません。
何はともあれ無事に達成できて良かったです。

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走行距離 : 210km
平均速度 : 24.4km/h
走行時間 :  8:35:00
所要時間 : 14:10:00(ダベリング一時間を含む)

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コメント

慌ただしいツーリングとなりましたね。
ローレーサーの速さは気持ち良いですが、防波堤の多い淡路島では綺麗な景色を見る楽しさ半減ですね。
次回は是非ハイレーサーで(笑)

帰りは1台だけ特別室で、優待気分で良かったですね(笑)

アワイチは未経験ですが、船で渡るってのがなぁといつも思ってます。

こんばんは。
200kmライド、お疲れ様でした。
GWの淡路は大勢の自転車乗りが居たでしょう。
ジェノバか車かの選択しか淡路に行けないのでGWや連休の淡路はどうしても避けちゃいます(苦笑)
まあしらす丼は平日に行かれる方が楽しめるかもしれませんね。
これからの美味しい物といえば北淡にある枇杷がめちゃくちゃ美味しいですよ。
6月の2週間くらいしか販売しないのですが大きくてみずみずしくお勧めです。

Yおかさん
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ローレーサーの速さと防波堤とガードレールのパノラマは気持ち良かったです。(TT)
チタン・ハイレーサーかNAKAGAWAがあれば…。
帰りは優待気分で帰れましたけど、おそらく一つ後の便からは地獄のダダ混みは大行列だった事でしょう。 しらす丼と引き換えに得た特別席は、決断力の勝利です!(笑)

>きせるさん
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たこフェリーがあった頃はまだフェリーなりの安定感がありましたけど、ジェノバは高速艇みたいなモンでよく揺れますので、船に抵抗感がある方にはお薦めし難いですねェ…。
やっぱ安心感は車載してトランポが一番でしょうか?

>kimotoshiさん
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今晩は。
行って来ました200kmライド! GWだけあって自転車乗りは多かったですね。 業務車輌が少ないという意味でイイかなと思ったのですが、代償(しらす丼ロス)は大きかったです。(笑)
時間を作って平日リベンジもいいのですが、平日のR2ってのもまた考えものですしねェ…。(苦笑)
北淡の枇杷ですか? いい事を聞かせて頂きました。 行ってみようかナ…。

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