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Force5 改700 のホイールを組み直しました

Force5 改700 に組み込まれていた手組みホイールを組み直しました。

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以前LM5に乗っている時に出先で前輪のスポークが折れるというトラブルに遭ったので、〝欠点のあるホイール″や〝保険のないホイール″に懲りて4本組み・32Hタンジェントの手組みホイールを新調しました。
この時に自分で色々と勉強してからkimotoshiさんに紹介して頂いたサイクルショップ金太郎さんに相談して組んで頂いたホイールは素晴らしく、速くて転がりが良くてそれでいてしなやかで静粛性は高く操縦性も良くて疲れないという、申し分のない出来栄えでした。

(非の打ちどころが無いホイールに仕上がってきました)
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後にこの経験から得た教訓を生かしてChinaMascotProducts LOW-RACERの前輪についても仕様を変更しました。

こちらはフロント周りがトライク用のハブを流用した独特の片持ち構造なのですが、24Hで編みが無いタンジェント組みホイールという中途半端と言うか理解に苦しむ仕様でした(新車当時はラジアル組みでディスクブレーキ仕様という更に理不尽な構造だったようですが、何れにせよちょっと意味不明な仕様である事に変わりなく、七年前に当時の所有者から組み直しを請け負った業者がこの不合理なハブを再利用してしかも即時に組んでくれという無茶な依頼条件の中で、少しでも構造的な欠陥を緩和しようとしたらしく#14のステンレス製プレーンスポークでかなり高いスポークテンションで組まれていました)。

小径ホイールでは編みのあるタンジェント組みが困難な構造になっているこの24Hハブを再利用する訳にはいかず、かと言って一般的なハブや完組みホイールを流用する事もできないので、HC-WORKSさんに無理をお願いして同じトライク用のハブでもPerformer社の32Hハブを取り寄せて頂き、これをベースに4本組み・32Hタンジェントのホイールを組んで頂いたところ、やはりこちらも「従来のやたらとゴツゴツして路面追随性の悪かったホイールは一体何だったんだ…」と思うほど素晴らしいホイールが出来上がりました。

(責任上、確かな仕様に直してからでないと引き渡しはできませんからね…)
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Force5に組み込まれていたホイールは確かに転がりも良くて、「9年前に製作された当時としてはかなり良いホイールだったんだろうな」というカンジです。
しかしながらザッと200kmほど乗ってみて「やっぱりな…」と感じたので、ホイールを組み直す事にしました。

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現在の自転車業界ではロードレーサーなどのスポーツ車用ホイールについて、ホイールの横方向の剛性やねじれ剛性を捨ててまでスポーク数を減らしつつラジアル組みを採用するなどして、とにかく軽量化してポークテンションも目一杯上げるほど軽くて硬くて転がりが良く性能の高いホイールになると信じられているフシがありますが、盛豚がこれを妄信していない事についてはLM5の前輪を新調した時に述べた通りで、その後多くの走行距離と時間を重ねた今でも変わりありません。

まして従来よりもフレームが軟らかい車輌ならともかく、ハイレーサーの中でも特にフレームが硬い車輌として知られるForce5ともなれば、「過剰なスポークテンションを追求するよりも前回と同様に路面追随性に注目して、横剛性を犠牲にせず4本組み・32Hタンジェントで高いバランスを追求した方が、性能も然る事ながら万が一のトラブルに遭った時のリカバリー性も含めて、満足度も信頼性も高く弱点のないホイールが出来上がる筈だ(少なくとも盛豚の志向と技量に対しては)」という確信がありました。

こうしてkimotoshiさんに随行して久し振りにサイクルショップ金太郎さんを訪れて、店長さんへLM5の前輪のお礼を述べると共にForce5のホイールの組み直しについて打診したところ、「硬さよりも路面追随性を追及して4本組み・32Hタンジェントでバランスの良いホイールを組む事が如何に重要な事なのかを分かって頂けて良かったです。 わかりました、任せて下さい。 今回もいいホイールを組みますから」と快諾して頂けました。

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先ほど「やっぱりな…」の一言で片付けましたが、まだろくすっぽ走っておらず消耗していないホイールの組み直しに踏み切った理由についてもう少し掘り下げて述べると、従来のホイールには盛豚の志向にそぐわない三つの要素があったからです。

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一つ目はこのホイールが組まれてから9年が経過している事です。
長年自転車レース帯同メカニックを勤めて来られたサイクルショップ金太郎さんの店長さんの言によれば、「走行距離や条件に関係無く5年を経過したホイールは経時変化という意味で、スポーク折れを警戒せざるを得ない」との事でした(まぁ今回に限ってはこれ自体はそれほど深刻な問題でもないのですが…)。

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二つ目は後輪に組み込まれているハブのフランジ幅が狭い事です。
一台目のローレーサーを手に入れた時からあれこれ勉強しながら色々とやって来たのですが、大雑把に言うとスポークホイールはハブのフランジ幅が狭いと横剛性が弱くなり、ハブのフランジ幅が広いと横剛性が強くなる傾向があると聞いた事があり、これについては盛豚自身も実感しています(詳細は長くなるので割愛しますが、興味のある人はのむラボさんのブログの2012年9月~11月の記事を読んで頂ければ良く分かると思います)。

このホイールは9年前に組んだ時に横剛性対策でかなり高いスポークテンションで組んだらしく、横剛性はそこそこに仕上がっていましたがガチガチに固かったので、長距離用としては見直しが必要だと判断しました…。

(ポリッシュ仕上げの見た目はキレイなんで気に入ってたんですけどね…)
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三つ目は前輪のスポークがラジアル組みになっていた事です。
メーカーの宣伝文句を鵜呑みにせずにサイクルショップ金太郎さんの店長さんや自分の経験に基づく考えを述べてみますと、ラジアル組みはタンジェント組み(この場合は〝編み″と呼ばれるスポークの公差接点がある「4本or6本組みタンジェント」を指します)と違ってスポーク同士の交差による支え合いが生み出す強度的な裏付けがありません。 従ってスポークテンションを無理に高くする事で1G静止状態や直進状態でバレない程度に強度不足をごまかしているに過ぎず、横方向やねじれ方向の剛性と何より大事な路面追随性が不十分だと考えています。

その証拠にラジアル組みホイール(特に手組みの物)の自転車に跨ってサドルから腰を浮かし、右手でハンドルを軽く三回ほど横方向に揺すってみると、いとも簡単に「ぐにゃん~ぐにゃん」と大きな揺れが生じ始めてすぐには収まりません。 これに対してタンジェント組みホイールの自転車では同じ事をしても微かな揺れに留まり、手を止めると揺れもすぐに収まります。
それからラジアル組みホイールを組み込んだハイレーサーの場合は、ライダーのハンドル操作に対してハンドル・ライザー・ホイールが剛性不足の為に追随できずねじれるような不快な感触がよくあります(盛豚がこれまでハイレーサーを敬遠して来た大きな理由のひとつがこれで、特に発進時はこの症状が顕著に現れます)。 LM5でもラジアル組みホイールの頃はこうした傾向が感じられたのですが、4本組み・タンジェントホイールに変更したら解決しました。

またラジアル組みなどでスポークテンションが高くなり過ぎるとホイールが硬くなり過ぎてしまい路面追随性が悪くなるので、路面が極めて滑らかな場所でこそ滑るように走りますが少しでもザラついた路面になってくるとホイールが跳ねてしまい、ジャダー(ビリビリとした異常振動の事です)が発生しまいます。
ジャダーが少しでも発生するとすぐに失速が始まってしまい(メーターを良く観察しているとハッキリと分かります)、更にタイヤは微振動で路面から離れている(もしくは荷重がかかっていない状態になる)時間が小刻みに発生するので路面を捉えきれず、タイヤのグリップも著しく低下してしまうので速度や状況によっては危険な時さえあります(盛豚が「アルミ合金製リジットフレームはジャダーが発生し易いから、カーボンフォークでも入っていない限り怖くて乗れない」と考えてクロモリフレームを好むのも、このジャダーを嫌っての事です。 これはライダーの技量次第である程度は克服できますが、同じライダーが両方を乗り比べたらハッキリと違いが分かります)。

つまり競輪用みたいなトラック走行にラジアル組みホイールは使えても路面状況が千変万化する一般道には適していないので、公道を走る盛豚にはタンジェント組みの方が適していると考えている訳です(実際、「ロードレーサーでラジアル組みホイールで長時間走ると手首が痛くなるけど、タンジェント組みホイールだと長時間走っても疲れるという程度だ」というユーザーの声を聞いた事があります)。

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※…(車輪や足周りが硬いほどに良く走るというのは誤解であり、正確には「転がり抵抗が少ないほど良く走る」なので、「路面追随性を失った硬さは却って抵抗になる」という事については、オートバイや自動車でサスを固め過ぎたりリジットにしたり車高を落とし過ぎたりした経験がある人であれば、説明せずともお分かり頂けるでしょう)

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(盛豚はラジアル組みホイールによる弊害を容認できません…)
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これは自転車レースに携わる業界人の目から見てもあながち間違った考えではないらしく、サイクルショップ金太郎さんの店長さんも同じような事を仰ってました(因みに一つ目は店長さんの受け売りです)。

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そして数日後、

「今回のホイールは先日ご覧頂いたハイレーサーでアップダウンの多い地域を走る事が多くなるので、前回と同様に路面追随性や信頼性・リカバリー性の高さを追求しつつ、反応性の良い物を作って欲しい」

という意向を伝えてサイクルショップ金太郎さんに従来のホイール・他を預けて帰ったところ、今回は一部取寄せ部品があったにも拘らず定休日を含めてたった二日で仕上がって来ました(運悪くGIANTのロードレーサーなどが大量入荷するタイミングとぶつかってしまった場合は、もう少し日数がかかるのかもしれませんが…)。

速っ!

サイクルショップ金太郎さんといいHC-WORKSさんといい、こうした誠実なお店では仕事の質が高い上に隙やムラがなくて仕上がって来るのも速いので、仕上がり待ちなどで自転車に乗れないという期間がほとんど無いので助かります(もちろん後で不備が発覚したりやり直しになるような事はありません)。

ちなみに今回選んだホイールの構成は…

・リム : マビック OPEN PRO 700C-32H(従来のホイールから継続使用)
・ハブ : シマノ ・アルテグラ 6700-32H(秘蔵品の10速で最もフランジ幅が広い物)
・スポーク : SAPIM LEADER #14(銀色…もちろん4本組みタンジェントにします)
・ニップル : スポークに付属している真鍮製の物(銀色)

という仕様で確定しました。 リムは継続使用・スポークは従来と同色なのでパッと見の印象はあまり変わっていませんが…

(リムはマビック OPEN PRO を継続使用)
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(ハブはフランジ幅が広くて高い横剛性を確保できるアルテグラ6700)
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(交換ついでにカセットスプロケットもお馴染みのギヤレシオ12-27Tの物に交換)
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(前はラジアル→4本組みタンジェントに)
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(パーツの色構成は従来を継承したので、見た目の印象は大きく変わっていませんね)
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さて、ホイールが完成したところで組み込む前にリムに細工をします。

盛豚は自動車を運転するドライバー側の視点から、安全上自転車の車輪に仕込まれたリフレクター(反射板や反射シールなど)がどれだけ重要な役割りを果たすのかを良く理解しているつもりです。 「安全の為に周囲から見られる事の重要性」を重視してローレーサーにフラッグを立てる人はよくいますが、ドライバーや歩行者の立場から言わせて貰えば無いよりはマシですけど気休め程度に過ぎず、まして陽が翳ってきて薄暮・夕暮れにもなると予め存在を認識できている人物が注視している場合でも無い限り、蛍光色でなければまず発見できないケースが多いというのが実情だと認識しています。
そういう意味では夕暮れや夜間走行での周囲からの視認性と安全を高める為に、「光で訴えつつ動きがあって目に留まり易い物」であるリフレクターは非常に効果的だと考えています。

盛豚は現在4台の自転車を所有していますが、その全てに対して「車輪のリフレクター」を仕込んであります。 特に全高が低くて周囲からの視認性に劣るLM5ローレーサーについては、側面だけでなく前後方向に近い角度の斜め方向からの視認性を追及したリフレクター処理をしており、中でもリムまで真っ黒で光の反射を全く期待できないカーボンディープリムホイールに至っては、ビジュアル対策という口実で自作のリフレクターシールを「これでもか!」という程に大きく貼っているのですが、最近のリフレクターシールは非常に良く出来ていて、どの角度から光を当てても「正面からの光に対する反射」と同じ反射効果が得られます。

(上:通常時。 下:斜め方向1mから暗いペンライトを照射しただけでもこんなに光ります)
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本も読めないほど暗いペンライトで斜め方向から照らしてさえここまで明るく反射してくれますから、夜間にライトを点けて走っている自動車からは目障りなほど良く見える事が期待できる可能性があると考えています。

なお盛豚は薄暮・夕暮れ時でまだ周囲が灯りを点けていない時でも視認性に効果が得られる事を期待して(むしろこの時間帯が最も危険です)、ニョロの完組みホイールなどで流行っているダークラベルは使用せず、一貫して膨張色のリフレクターを選んでいます。

カーボンディープリムホイールについては側面に大きなリフレクター処理をするスペースに恵まれましたけど、デュラエースWH-7850や今回のマビック OPEN PRO といったロープロファイルリムでは「側面」という物が存在しません。
そこでブレーキシューが触れる部分以外をフルに使ってリフレクター処理をする事にしました(これだけでは側面対策が不十分なので、近日中に軽快車用のスポークリフレクターを追加する予定です。 このリフレクターはブロンプトンやLYNXXにも使用していますが、たくさん付け過ぎると空き缶を集めるオジサンみたいになるのでセンスが問われます…sweat02)。

(今回は白じゃなくてマビック色にしよう。 チョキチョキ、トントン、ペタペタ…。 できたっ!)
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(斜め後方からも良く見えます)
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(自動車のライトを浴びると目障りなほど目に付きます…)
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(自転車用ライトのケチケチ節電モードで斜め後方5mから照らすと…)
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自転車用ライトのケチケチ節電モードで斜め後方5mから照らした状態の車体全体を見るとこんなカンジです。 ラジカルデザインのバッグのリフレクターも目に付きますし、さらにこのホイールに仕込んだリフレクターがヒュンヒュン回るので、目ざわり極まりない!?

(オープン教団に対抗して反射教団を立ち上げるのである! ( `・ω・´ )/dash
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(オマケ。 日中でも日差しが強いとフラッシュを焚かなくてもこんなに光ります…)
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組み付けが済んだので早速試走に繰り出しました。

(まずは西へ足を伸ばして…)
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(まぐろ丼を食べたり…)
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(そのままついでにちょいと明石まで…)
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(明石焼きを食べに行ったり…)
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(またある時は路面条件の厳しい市街地走行テストとしてにぼしsobaを食べに行ったり…)
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(食後のデザートに台湾かき氷を食べたり…)
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(交換試乗会に興じたり…)
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従来仕様では噂通り硬い乗り心地で「これで100kmオーバーの遠出は難しいかもな…」というカンジだったForce5 改700 も、ベンチシート社シートクッションと今回の完組みホイールのお蔭で路面追随性と乗り心地が飛躍的に向上し、LM5と比べてもそれほど遜色はないレベルになりました。
特に空力の影響が少ない中・低速域では前後フルサイズ700Cのホイールの恩恵もあって、LM5よりも走りの滑走感も転がりも良くなったほどです。

また、ハンドル操作に対してハンドル・ライザー・ホイールが剛性不足の為に追随できずねじれるようなあの独特の不快な感触は大幅に改善され、腰高な重心による不安感も払拭するほど中・高速域でも自信を持って走らせる事ができるようになりました(これについては特筆に値するとさえ感じています)。

ホイール一つでこれほどまでに乗り味が変わるのであれば、乗ってみた第一印象で「この車輌は自分には合わないな…」と感じた車輌についても、今や「セットアップ次第では大分補正のやりようがあるのかもしれないなぁ」という気さえしています。

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今回のホイールの組み直しにより、国道などの良好な路面での伸びの良さだけでなく市街地走行で路面条件が悪い所でも路面追随性と走りが両立できる様になったので、とても乗り易くて如何にもクロモリレーサーらしい一台になったと思っています(決して食べてばっかりだった訳ではナイ…)。

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P.S. サイクルショップ金太郎さんの店長さん、今回も素晴らしいホイールをありがとうございました。 このホイールがあれば私のForce5はどんなステージにでも走りに行けます。 今後も新しいホイールを調達する時は手組みホイールをご相談に伺いますので、その時はまた宜しくお願いします。

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