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RIDEA・3Dクランク&非真円(楕円)チェーンリング

Force5改700 にRIDEA・3Dクランクと非真円(楕円)チェーンリングを導入しました。

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納車時のForce5改700には165mmのクランクが組み込まれていました。 おそらく9年前に製作した当時の担当者がいわゆる〝定説″とされている考えに沿って選んだパーツなのではないかと思われます(まさかの〝定説″の言いだしっぺ!?)。

一般的に自転車のクランク長は『(身長÷10)mm』が目安であると言われていますが、リカンベントにおけるクランク長の最適解については人によって考えが異なるようです。
出所は何処だか知りませんが、「リカンベントのクランク長は『(身長÷10)mm』よりも短いクランクを選び、ケイデンスを高く保って走るのが良いというのが定説である」という話をこれまでにあっちこっちで耳にしてきました。
しかしながら盛豚は「余程の豪脚さんでない限り『(身長÷10)mm』よりも短いクランクを選んだ時点で著しくパワー効率が悪くなるので、少なくとも一般道を走る上でこの考え方は不適切だろう」と考えており、実際これについては既に検証済みです。

案の定、Force5改700 納車日の自走による帰路は向い風の影響もあってハードなモノになりました…。(苦笑)

(ショートクランク+向かい風は拷問です…sweat02
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身長173cm・Xシーム110cmの盛豚にとってリカンベントにおけるクランク長の最適解は、長期間・多車種・多用なステージでの数千kmに及ぶ実走による検証を重ねた結果、車種やBB高・他ポジション等の条件によって上限値こそ変動しますが、下限値については全面的に175mm~という結論が出ていますので、このクランク長のままでは盛豚には合いません。

そんな訳でニューマシン恒例のクランク選びに取りかかりました。

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まずは大前提となる車輌の用途ですが、Force5改700 についてはこれまでの愛車とは違って平地走行に特化させずトータルバランスを重視して、上りにもある程度対応できる車体に仕上げる予定ですので、その事を踏まえてクランク周りの仕様・候補を絞り込みます。

第一候補は伝統的なデザインでトリプルのコンパクトクランクだったのですが、その中で10速対応品という条件を満たせる物が見当りません(ヌメッとしたデザインは不許可です…)。
外観に関する個人的な好みで、「ストレートフレーム&700Cホイールのハイレーサーには小径チェーンリングを組み合わせて、クランク周りの外観をコンパクトな印象に抑える」というモノがあるのですが、思いつくのは9速対応品で既に絶版になっているスギノ マイティ・ツアー801Tあたりを探し出して変速性能については調整で何とかこなす事くらいです。

(外観の志向としてアウターを46T~48Tに抑えたいんですよね…)
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しかしながら装着する予定のHPV社製チェーンリングガードは54T対応と直径が少々大きめなので、このまま組み合わせてしまうとチェーンリングガードが大き過ぎるわ、チェーンリングとの間に隙間ができてしまうわで、ブサイクな事この上ありません!

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これではまるで自動車のフェンダーアーチとタイヤの間に大きな隙間が開いてしまっているのと同じで、「ビジュアル上のハイトやクリアランスは可能な限り絞らなくてはいけない。 いけないと言うほどの事でもないけれど絞らなければならない!」というYおかさんのシャコタン指導を受けるまでもなく許し難い物があります。

どうしても小振りなトリプルのコンパクトクランクを導入するのであれば、チェーンリングガードのカバーピースはナベ底を輪切りするなどして小径の物を自作しなければならないなど、課題が次々に出てきます…。

(こんなにフェンダーとタイヤの隙間が広いなど言語道断です。 努力が足りません!)15090604 

(合格です、大変良くできました。 環状仕様のシビックはやり過ぎとしても、せめてこの位は落として欲しいところですねnote
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第二候補は楕円チェーンリングを組み込んだWクランクです。

楕円チェーンリングについては〝ペダリングにおける踏み癖″が付いてしまう事を恐れて、一定の〝回すペダリング″スキルが身に付くまで頑なに避けてきましたが、今なら上手に活用すれば作用角などを選んだりする事で限られた脚力のトルク変動を補えるメリットが期待できます。

※…(自転車業界で楕円チェーンリングの効果がどのように分析・解釈されているのかは知りませんが、盛豚は真円チェーンリングに比べて作用角が広くなる事だけでなく、「クランク角の位相に応じてバリアブルに負荷とトルク変動が発生する事で、クランク角の位相によって脚力のトルク変動が生じる人体の弱点を補ってくれる点に注目しています)。

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盛豚は平地走行では慣性を最大限に生かして常に巡航状態に近いパワー効率を維持するべく、なるべく恒常的で変動の少ないトルクでのペダリングを心がけてきました。 もし(電脳化するか幽体離脱・憑依するなどして)LM5で走行する盛豚の体に乗り移ってその肉体的感覚を体験できる人がいるとしたら、その走行速度に対して盛豚が驚くほど体力を使わずに走っている事が分かるでしょう。

でも前述の通り今回手がけるForce5改700 では平地での走行性能と引き換えに、これまで平地専門だった盛豚でさえ多少のアップダウンにも対応できる仕様を目指しているので、慣性による加算効果と引き換えにしてでも「ペダリングの上・下死点付近で生じるトルクの喪失や負のトルクに負けて失速する事の無い〝強くてムラなく粘りのあるトルク″を発揮し易い車輌(レシプロエンジンで例えるとしたらヤマハ社のクロスプレーンクランクの概念みたいなイメージです)」に仕上げるのが主要なテーマです。

トリプルクランクの模索で少々行き詰っていた事に加えて、少し前にRIDEA社の非真円(楕円)チェーンリングを組み込んだ友達のハイレーサーを10kmほど乗らせてもらった時の経験とその手応えの大きさから、楕円チェーンリングのWクランクが有力候補として急浮上してきました。

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色々と検討した結果ついにと言うかやっとと言うべきか、今回は楕円チェーンリングを導入する事にしました。
選んだのはRIDEA・3Dクランクとパワーリング〝ハーフ″の50T/35T(非真円率±3T)です。 これならHPVチェーンリングガードとのサイズ的なマッチングもいいですし、色についてはクランクも含めて黒系の製品が主流ですから例によってブラックアウトという手がありますので…。

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RIDEA・3Dクランクを選んだ理由は、PCDやクランク長やクランクアクスル(左右のクランクを繋ぐシャフトの事ね…)のサイズだけでなく、クランクアクスルの材質も選べるからです(15年8月現在ではクロモリ・チタン合金・アルミ合金の三種類アリ)。
迷わずクロモリ製アクスルの物を選んでいつもお世話になっている取扱店HC-WORKSさんに注文しました。

またクランクだけでなく同ブランドの非真円(楕円)チェーンリングについても、PCDやT数だけでなく非真円度(楕円の直径変動比率)等のラインナップが豊富で、しかもそのスペックが現地代理店であるギアステーション社のH.P.に一覧表に纏めて公開されているので、スペックを把握し易く選び易いというメリットがあります。

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実はギアステーション社のH.P.に記載されている取り扱いラインナップに175mmのクランク長が表記されていなかったのですが、HC-WORKSさんに無理をお願いしてギアステーション社にカタログ外寸法の175mmクランクを別途メーカーから取寄せさせてまで単品輸入できるよう交渉して頂きました(その分日数がかかりましたがクランク長は妥協できないので待ちました)。

※…(HC-WORKSさんはギアステーション社に関する日本国内での代理店となっていますので、こちらにお願いすると台湾→日本の送料がかからず店頭で受け取れます。 また、HC-WORKSさんは語学堪能なだけでなくこうした交渉力にも長けているので、ロードレーサーのような大規模な取り扱い商社やメーカーの日本法人といった後ろ盾がなくて、単品注文・輸入せざるを得ないケースが多いリカンベントやパーツの調達の際にはとても心強い存在です)

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届いた現品の形状をよく観察してみると表面仕上げはツルっとした平面ではなく、イチゴ・タルト… 地層のような独特のラミネート風デザインになっています。

(美味しそう…)
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ちゃうちゃう、これとちゃう!

(失礼しました、こちらです…sweat02
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構造はシマノ・ホローテックⅡシリーズ上位モデルのような中空ボックス構造ではなく、外側からの肉抜きによる I 断面構造になっています。

(表面)
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(裏面)
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外側からの肉抜きという点ではシマノ・TIAGRAやSORAや輸出用FCRシリーズと共通する物がありますが、こと剛性(自転車用クランク特有の〝横方向からも掛かる負荷″)に対応できる肉抜き形状のノウハウという点においては、シマノ・TIAGRAやFCRの上位モデルはより低コストで実現する形状をしています。

(シマノ・TIAGRAや輸出用FCRシリーズ上位モデルの肉抜き形状は秀逸です)
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これに対してRIDEA・3Dクランクは I 断面と言っても無造作に両面を四角く肉抜きするのではなく、裏面を深く四角く・表面を浅くラウンド状に肉抜きされているので、自転車用クランク特有の〝横方向からも掛かる負荷″に対応しつつ、より軽量に作り込まれています。
キチンと測っていませんが「手に持った感覚では驚くほど軽く、クロモリアクスルが付いているにも拘らず単体のMighty Tour と大差無かった」と言えば、どれだけ軽量なのかお分かり頂けるでしょうか?(「間違ってチタンアクスルの物を送ってきたのか!?」と思ったほどです…)

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さて、ロード用に組み付けられて発送されて来たこのクランク周りをForce5に組み込むにあたり、楕円チェーンリングとクランクの位相をリカンベント・ハイレーサー用の位相に組み替えなければなりません。
チェーンリングとクランクを一旦分解して… カンッ、ザクッ!「痛ッ!!」

ヘマして手がチェーンリングに刺さってしまいました…sweat02 日頃からチェーンリングガードの必要性を説いていながら自分自身がケガをしていたら世話がありませんね。(苦笑)
改めて「チェーンリングは刃物なのだ」と再認識した次第です。

(この後流血…。 作業中でこれですから、もし走っているリカンベントが人身事故を起こしたらと思うとゾッとします…)
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ロード用の位相に組まれた状態で届いたので…

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リカンベント・ハイレーサー用の位相に組み直してから…

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組み込みました(この位相がどうこうという話については、後日改めて解説記事を書くつもりです…)。 クランクに合わせてBBはシマノ・ホローテックⅡの物に交換しました。

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そして最後の仕上げです。
そう、盛豚のリカンベントと言えばチェーンリングガード! もちろん今回のForce5にも装着します。 盛豚は手元にHPV社製チェーンリングガードとICE社製チェーンリングガードの予備を各1セットずつ常備していますので、ロード用Wクランクに対応できる前者の方を部品箱から引っ張り出して来て一緒に装着しました。

(完成!)
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横方向の位置決めについてはこんなカンジで、極力アウターのチェーンリングに近付けるようにしました。 楕円チェーンリングは物によってはペダリング中に外側に向かってチェーンが脱線しやすい物があると聞いた事があるので、カバーピースの側面でバッシュガードのように脱落防止機能を兼ねて貰おうという狙いがあったからです。
NET上のユーザーの声の中には「ROTOR社製とRIDEA社製の両方を使った事があるけれど、RIDEA社製は脱線した事が無い」というコメントも見た事がありますけど、念には念を入れて調整しておきました。

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クランク・チェーンリング周りが直に見える方がレーシーな外観だとは思いますが、かと言ってチェーンリングがむき出しのままでは怖くて乗れたものではありません。

ローレーサーで走行中にこれの後輪辺りに並走されるのと…

(トラックは後輪がむき出しになっていますけど…)
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これの後輪辺りに並走されるのとでは安全性が天と地ほども違うのと似たようなモノです。

(市街地を走る乗り合いバスには後輪に巻き込み事故防止カバーが付いている車輌が増えています)
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安全性を犠牲にしてまで追求しなければならない志向など盛豚にはありませんので、第一印象で見た目が少々モッサリしているかのように感じられても、「それが機能美というものであり、真の格好良さとはこういう物なのだ」と受け止めています。

(ベロモービルもそうですが、空力的にもこの方が優れていますからね…)
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クランク周りが組み上がったので近所を一回りしてみたところ感触は良好でしたので、週末は試走を兼ねてLOROワールドリカンベンツさんへ行ってきました。 Force5のオプションパーツ注文の打ち合わせもありますが、もちろんHPV社製チェーンリングガードの補充も兼ねています。(笑)

(行くよ~w)
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(雨続きだったけど束の間の晴れ間…)
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(お昼はもちろんカルビ丼で…)
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店内のリカンベント・パーツコーナーにはHPV社の純正部品群やテラサイクル社の製品・他が加わって、益々充実していました。

(見てしまったら最後、欲しくなるパーツの山! まだまだ増える!?)
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(HPV社製チェーンリングガードは先日10個入荷したところですが、これで残りはあと5個になりました…)
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(お疲れさんでした~)
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この日の試走によって、真円チェーンリングとは違ってペダリング自体の慣性効果が得られない一方で、上りに必要な「ペダリングの上・下死点付近で生じるトルクの喪失や負のトルクに負けて失速する事の無い〝強くてムラなく粘りのあるトルク″」が得られるようだという、楕円チェーンリングに関する確かな手応えを得る事ができました。

もう少し走り込んだら一度その効果について記事に纏めてみたいと思います。

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コメント

カッコ良いクランクやないですか!
てっきりシックに決めるのかと思いきや、なかなか派手でええ感じ(笑)
バスの画像で思い出したのですが、趣旨は違うのですが初代インサイトが出た当時は、あの被ったRフェンダーがなんとブサイクなと思ってたのですが、今見ると洗練されたデザインでカッコ良いんですよね。
ガードもいつかカッコええやん!って思える様になるんですかね?
話は変わりますが、アルティ君のF5の仕上がり、オープンを見慣れた今見るとカッコ良かったんですね。
また復帰してくれませんかね。

とうとう非真円ギア導入ですか。
非真円ギアですが、俺が使っているO.SYMETRICでは脚力の有効作動角は真円ギアと比較してむしろ狭くなっています。
O.SYMETRICは平面に近い部分がある極端に歪なギアなので、脚力を有効に使う範囲がギア側の設計できっちり設定されてますから、有効作動角こえると急に小さい力でペダルが回る状態が発生します。
(死点に近い部分ではスカッと力抜けする感覚)
ペダルを定回転数・定トルクで回転させる場合(平地の定速走行等)は、有効作動角が限られる自体はネガティブではなく、非効率部分をカット出来るので脚力を効率的に使えるポジティブ面の方が大きくはなるのですが。
効率の問題を無視して脚から最大出力を取り出したいときには、この有効作動角が限られていることがネガティブになってしまうんですよね。
全力で登坂する時などは、時間単位の総出力を上げるために死点に近い非効率部分からでも出力を取り出したいので、スカッと力抜けする部分があると総出力の低下を感じます。
なので、俺のF5ではアウターとミドルをO.SYMETRICを使い、インナーギアだけは真円ギア入れています。


状況によってギアの非真円度を変えられるのが理想なのですが、そういう超絶技術を軽量に実現する方法はまだ無いので~…アウター・ミドル・インナーそれぞれの最適な非真円度を選択するってのが今のところ理想ですかね。
リディアは非真円度のバリエーションがあるので色々試してみたいんですが…コストの壁は高い。

>Yおかさん
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ありがとうございます。
LM5のマイティーを付けてみたら意外とパッとしなかったので、「これは逆に黒くて近代的なデザインのクランクの方がイイのでは…?」と思ったのですが、どうやら当たりだったみたいです。
私も初代インサイトのRフェンダーカバーはブサイクに思えて仕方ありませんでした(と言うか今でも…)。 その一方でバスはカッコ良く見えるから不思議です。(笑)
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アルティ君のF5・PROの仕上がりは、当時から「カッコイイなぁ…」と思っていました。 もう一度ブログを公開してツアーやポタにも復帰して欲しいですよね。

>ツカモトさん
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山方面用なので非真円ギアを導入してみました。
以前シクロジャンブルでO.SYMETRICが入ってるツカモトさんのロードに乗らせて頂いた時のインパクトは強烈でしたよ。(笑)
アウターとミドルにO.SYMETRICが入ったF5も是非試乗させて頂きたいものです。
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それにしても今回のクランクAssyは支払いの段になってから「エラい物買ってしまった…」と思いましたよ…。

僕が使ってるQRINGSと効果がどれだけ違うか比べてみたいですね。

>nabeさん
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その後の走行でRIDEAは外側へのチェーンの脱線が無いというメリットが確認できた一方で、QRINGSみたいなセット角の微調整機能が無いのが勿体ないところですね。
nabeさんの比較インプレッション、楽しみにしていますw

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